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【書評】まく子 西加奈子

SMAPの草彅剛が父親役で出演することで話題となっている「まく子」をせっかくなので、映画を観る前に読んでみました。


映画『まく子』予告

 

ネタバレはありません。

 

まず、あらすじをざっと言うと、

あらすじ

ひなびた温泉地に住む11歳の南雲慧(なぐも さとし)は、大人そして、自分自身が大人になることに嫌悪感や恐怖感を抱いている思春期に片足を突っ込みつつある小学5年生。

そんな慧のクラスにコズエという女の子が引っ越してくるんですが、この子がまたクラスのみんなとは全く違った雰囲気を持った女の子でそんな彼女に惹かれていく慧でしたが、実は彼女は…。ってな感じの話です。

 

感想

感想としては、思春期特有の「あの何とも言えない感覚」を思い出させてくれるとてもいい小説でした。

思春期の主人公、慧の気持ちを女性の作者がこれほどうまく表現しているのは見事としか言いようがありません。

小学生でもすんなり読めてしまう読みやすい文章なんですが、それなのに、あの思春期の複雑な心情をうまく表現している。

小学生の男の子っていつでもバカなことやってるんですけど、あれって大人になりたくないっていう一種の抵抗かもしれないですね。

そんな子供たちに対して、変化するって悪くないよって優しく伝えてくれる作品です。

日々、変化することを恐れているのは大人も同じですが、そんな大人が読んでも、勇気をもらえると思います。

現状維持がモットーになりつつある私も色々と考えさせられました笑

息子が大きくなったら、ぜひ読ませてあげたいです。

映画も楽しみですねー。

まく子 [ 西加奈子 ]

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感想(3件)